最近、何かと問題になっているブラック企業について、間違ってもそのような企業には就職や転職をしてはいけないのは分かっていても、なかなか判断がつきにくいとか、生活が切羽詰まっているので、急いで仕事を探さないといけない事情がある人は、簡単な問題でもありません。
特に地方になると、仕事を探そうにもどれも手取りが13万円位であるとか、待遇が悪いのに、Googleのマネージャークラスの条件を提示しているなど、ありえないようなスペックを要求している事も多くて、どれもブラック企業に見えてしまうこともあります。
東京でしたら、いくらでも仕事がありますので、その中から自分に見合った企業を出来る限り探していくことになるのですが、地方の場合は、その募集がかかっている仕事すら少なくて、多くの人達が悪条件でも奪い合っている事情があります。
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大手企業の工場が地方に入ってくると困る人達。
これに関して言えば、個人や地方の企業の努力では中々解決できないこともあるため、行政が大手企業を優遇する条件で誘致して、そこで地方に巨大な工場などを稼働させるなどの対策を取っていて、それで地方の雇用が守られている部分もない訳ではありません。
しかし、このような大手企業が地方に入ってくることをよく思っていないのが地元の商工会議所であったり、地元の企業でつくる何らかの組織であることが多く、その反対する理由が給料が高い企業が地元にやってくると、自分たちの会社が困ると言った自己保身的な理由であることが多いのです。
もちろん、常にこの状況にあるわけでもなくて、大手の企業が地方に工場をすんなり立てて稼働を行い、その地方の雇用を生み出しているケースもありますから、絶対的な話ではないのですが、とにかく地方の平均賃金が高くなると困る人達がいるのも事実です。
地元の平均賃金が高くなると何故困るのか?
通常、30歳を過ぎた正社員でも手取りが13万円等、実家暮らしでないと生活できないような待遇であるなら、それを改善したいと思うのが当たり前の考え方であり、この状態を維持させて改善なんかもってのほかと思っている方が常識から外れています。
しかし、大手の基準で地方に工場でも建設されて、大手の基準で求人一気に始まった場合、手取りで17万円位で求人が開始されると、自分の会社の社員が退職してしまってそちらに転職してしまう恐れが出てきます。
また、退職をしないまでも、平均的な賃金がどんどん揚がっていくと、社員に対してもその平均値に見合った報酬を支払わないといけなくなるため、そんなことになったら困ると考えている経営者の人たちが実際にいるわけなのです。
給与を下げろと何度も抗議をする商工会議所のメンバー。
その結果、この商工会議所の連中が何をやったかと言えば、大手工場に対して、給料を下げるように何度も要請をすることになり、企業側も下げていいのであればそちらの方が当然良いわけですから、本来の相場よりも大きく下回る給与になりました。
こんなことばかりしているから、地方の給与が高くならないまま、いつまでたっても安い賃金で働いている若い人たちが居るわけですから、困ったものです。
ちなみに、大手の工場でしたらこのような意味不明な苦情が入るかもしれませんが、全く関係なく地方で専門的否事業を立ち上げる場合はそのような苦情など関係ないので、地方活性化をするのであれば、ぜひ活躍していただきたいものですね。