会社を退職して、新しく事業を立ち上げた場合、最初は希望に満ち溢れながら、今までの他人に雇われていた窮屈感や不満感から開放されて、自分のやりたいことをどんどんやっていくことになるのですが、その後はそれぞれ事業次第の結果次第になります。
新規で立ち上げた事業がうまくいっている人であれば、会社にいた頃よりも全然生活が良くなったり、新しい人達と関わるようになったり、毎日が楽しくて仕方がない状態になるのですけど、それとは反対に事業が上手くいっていない人は本当に大変です。
何しろ、周囲の反対を押し切って退職をして独立をしたものの、見込みが外れたのか需要がないのか、全く事業が軌道に乗らず、日に日に貯金を崩して生活をしていく日々に絶望感を覚えることになり、次第に人付き合いも悪くなっていく状態が続きます。
その結果、起業から1年後などには事業をたたむ人、起業から1年後には大きく事業が進展している人、それぞれが起業をすることの楽しさや厳しさ、難しさを知ることになるのですが、初めて起業をした人の場合、その際に自分の事業が本当に見込みがあるのかどうかが判断つかないことがよくあります。
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見込みのない事業は早期にたたむ決断が中々出来ない理由。
初めての起業をする場合、当然そのような経験がないわけですから、自分が好きなことを仕事にしたいとか、これまでやってみたかった仕事を事業にしたいとか、そのような感じで、自分がやりたい事を積極的にやっていく人が大半だと思います。
まさか、起業をする際にやりたくもないことを仕事にする人はいないでしょうから、通常は、将来に渡って自分がやりたいこと、実現したいことを主体にした事業展開をしていくわけであり、それが成功をするかどうかは自分次第の厳しい世界なのです。
起業をして自分がやりたかったことがうまくいかないと、どうしてもそれを成功させてやるとか、成功するまで頑張るのが正しい判断だと思ってしまう人も多かとは思うのですが、ある程度やっても全く成果が出ないものは恐らくは将来的にも厳しいのです。
起業したものの本当に方向性が間違っていないのかは分かりにくい。
その場合、既に事業を多角経営しているような人は、新規事業を立ち上げて一定期間成果が出ない場合は、その事業をクローズするなどしながら、常に需要がある事業展開をしていけるのですが、初めての人はそれが中々出来ません。
更に、自分が立ち上げている唯一の事業であることも関わってきて、何としてもこの事業を盛り返さないといけないとか、必ず成功すると言った根拠のない自信がどうしても邪魔をしてしまって、中々思い切った決断が出来ないものなのです。
これ、実際に自分でやってみればわかるんですけど、本当に当事者では判断がつかないことも多くて、出来れば外部の専門家に分析してもらえれば良いのでしょうけど、信頼できそうな専門家でなければ余計に悪化する恐れもありますので、本当に難しい。
起業時から3ヶ月単位でどうするかを決断すると間違いが減ります。
初心者の起業にありがちな、今後のスケジュールの見通しもたたない状態で、売上も全く無いような事業の場合、最初から3ヶ月単位で事業の見直し、継続の是非、改善の是非等、今後の企業経営に関わる分析を行っていると、余程のことがない限り、ズルズルと無駄な事業を継続してしまうようなことにはなりません。
3ヶ月単位で、売上の推移や顧客の分析、発生している問題や今後発生する問題を予測して、どのようにしたら事業がうまく立ち回るのか、もし、売上が全く発生していない原因があるのであれば、一体何が問題なのかについて、これまでのデータを元に分析を行っていれば、事業が上手くいっていなくても改善できる余地が出てきます。
大抵、初心者の方の起業で失敗するのは、このような定期的な分析などは一切行っておらず、当てずっぽうで、適当にズルズルと事業をしてしまって、売上が上がらないのは客が悪いとか、世間が理解していないとか、間違ったベクトルに進んでいるはずです。
退職をして起業をした後、上手くいっている場合、上手くいっていない場合でも、必ず定期的に事業の分析を行い、今後の事業予測や売上の推移、事業内容の改善などをしていくと、1年後、2年後であっても残れる経営者になってくるはずです。
起業が難しいと判断した場合や起業をする前に転職をしたほうが良いとの判断が必要な場合、経営者に近いポジションの非公開求人を主体に扱っている転職エージェントに相談をして、転職が良いのか?起業が良いのか?、最終判断をするのも効率的です。