離職率だけでは企業の本当の実態が分からない理由

現在、働いている会社から転職をしたいと思いはじめる人は、必ず何かしらのきっかけがあり、今のままでは将来がないとか、今の会社で働いていると自分の能力が生かせないとか、大抵は強い向上心を持って転職の決断をし始める事になります。

それとは反対に、今の会社を退職したいと思い始める人は、もうこの会社で働くのはつかれたので暫く休みたいとか、今の状況を早く抜け出したい、この場所から逃げれるのであれば、後はどうなっても構わないといったある意味逃げ状態になります。

転職をしたい人、退職をしたい人、実際に大変良く似ていますし、転職をするにしてお必ず退職をする訳ですから、実際どちらも同じではないかと思うかもしれませんけど、やはりこの転職、退職というのは、目的が全然違ってくる行動なのです。

 

 

目次

転職をしたい人と退職をしたい人で見分ける企業の体質。

 

他人から見れば転職をしたい人、退職をしたい人はどちらも同じようにみえるのかもしれませんけど、当事者から見れば、未来を見ている人と現実に失望している人くらいの違いがありますので、全く意味合いが変わってきます。

企業内に好奇心旺盛で転職や起業をしたい人ばかりしかいないのであれば、その企業は離職率が高くても、別にブラック企業ではなくて、その企業で働いている人たちが更にやりがいのある未来を目指して転職や起業をしているとの判断が行なえます。

しかし、その企業内に退職をしたい人しかいない場合、その比率が多くなるほど、その企業はブラック企業であるといえますし、何かしらの要因があり、辞めたい社員が転職すら考えることも出来ない状態で退職を望んでいる場合は深刻であると判断できます。

あまりに酷すぎる会社のため、もうその業界で働くこと以前に、労働意欲そのものをなくしてしまっている人が続出している企業はブラック企業以外に表現が出来ませんからね。

 

 

単純に離職率だけでは企業の実態はわからないということです。

 

最近では、離職率が少ないことをアピールしている企業も増えてきていますけど、実際にはそれが全て企業の価値を示しているわけではなく、離職率が少ないか多いかだけで、企業の実態を把握するのはどうかといった話になってきます。

もちろん、離職率が圧倒的に少ない企業であれば、確実にブラック企業ではないのでしょうけど、逆に言えば、それ以上の進歩が認められない挑戦的な企業ではないとか、特別優秀な人材が出てくるような環境ではない可能性も考えられます。

いわゆる、平凡なサザエさんのような家庭に近いイメージでしょうか?

Googleなどでもそうですけど、破格の待遇で優秀な人材を世界から集めている企業であっても、優秀な人材はどんどん辞めていっていますし、他の有名な企業であっても同じです。離職率が企業の価値を示すのであれば、この時点で整合性があいません。

 

 

将来は起業をしたいのか雇われで働きたいのか?を考える。

 

それをどう受け取るかは皆さんの判断になるかと思いますが、最終的にどのポジションを目指しているのかによって、転職する企業を選び、離職率が公開されているのであれば、それも一つの参考として扱い、自分がその企業で何をしたいのかを最優先に考えて転職先を選ぶのも良いのではないでしょうか?

退職した人が起業をしている場合、ネットで結構詳しく紹介がされていることがありますので、それらも今後の参考にして、いわゆる会社内でイノベーションを実現出来るような環境が転職先にあるかないかを判断しても良いでしょうね。