会社を退職してから独立を行い転職ではなくて起業をする人も増えてきていますが、その殆どが1年以内に事業が継続できなくなり会社が倒産をしたり、店舗が閉店をしていることを考えると、起業そのものは簡単でも利益を出すのは難しい事が分かります。
その起業の選択の中でも簡単そうに見えて、実は大変難しいジャンルの中に飲食店の開業があり、この飲食店の経営というのは相当難しくて殆どの人が手を出して失敗している分野になりますから、もし独立後に飲食店を経営したい人はよく考えて下さい。
飲食店は外野から見れば、原価率が低いドリンクなどを販売して相当な利益率があるように思えますし、材料を仕入れて自分で加工をして調理をすればやり方次第では粗利を出せるようなイメージが有るのですが、世の中そんなに簡単ではありませんからね。
カフェや飲食店の開業は初期コストと維持費が大変掛かるのが特徴です。
実際に、日本海外問わず飲食店の経営をしたことがある人ならご存じだと思いますが、確かに飲食店は仕入れ値や原価の価格はかなり低いものが多くて、ドリンクなどでしたらタダのようなものに価格をつけて販売している為、成功すれば儲かります。
しかし、成功すれば儲かると言っても、成功するのが大変難しいので、開業してから多くのカフェとか飲食店が1年以内に閉店をしたり、多大なる借金を作ったまま無理な営業をしていて、体力が持たなくなった瞬間に閉店をしてしまうことになります。
その理由については、カフェや飲食店というのは、初期投資にかなりの費用がかかることが普通であり、店舗を契約して内装をイメージ通りに設定し、食器や店内の宝飾品等を用意していると、あっという間に予想を超えた予算がかかっていることも普通です。
初期費用と固定費が割高になる分野の企業は他で成功してからがお勧め。
この、初期投資に相当な費用がかかる分野での起業というのは、他の分野で起業をしていてある程度の安定した売上がある人が、事業拡大の際に手を出すべき分野であり、全くの未経験の人が自分が想定する予算で開業するのには全く向いていない事が殆どです。
また、カフェや飲食店はオーナー1人で経営できる店舗であることは稀であり、必ず人を雇わないといけなくなる都合上、それに見合った人件費も固定となり伸し掛かりますから、初期費用と毎月の固定費が割高になる事が多いのです。
もちろん、それでお客さんが来てくれるであれば十分対応は出来るのでしょうけど、今時飲食店はいたるところにありますし、大手のチェーン店なども幅をきかしているため、余程お客さんが来る理由を提供できない限りは、誰も来てくれません。
独立開業後に来てくれるお客さんは最初だけしか来てくれない現実。
会社を退職してからカフェや飲食店を開業すると、その際は色々な友人などに連絡を入れる人が多いですから、オープン時から暫くの間は、沢山の人達が店舗に来てくれますので、この調子で行けば十分繁盛するとついつい思ってしまいます。
また、その際には訪問してくれた友人などが更に友人などをつれてきてくれることも多くて、初期の頃は常に満席であり、もう少しバイトを増やしたほうが良いかな?と思ったりするものなのですが、1ヶ月後にどうなるかと言えば・・・。
オープン当日から暫くは来てくれていた友人たちの姿は全く見えなくなり、その友人たちが一緒になって連れて来てくれていた人達の姿も見えず、店内には誰もいない状態になり、バイトが暇そうにしている状態になっているわけです。
こうなってしまった理由はとても簡単で、お客さんが来る理由が全くないカフェとか飲食店であるからであり、開業してすぐの頃には、お祝いを兼ねて色々な人が来てくれていたのを、自分のカフェや飲食店だから来てくれたのだと勘違いしてしまうからです。
カフェとか飲食店にお客さんが来る理由、それがお祝いなのか、それ以外の理由なのかでその後のお店の継続に関わってくる訳なんですけど、この部分は開業したばかりの素人では大変難しい部分になりますので、この理由を創造出来ない人はこの分野で起業しない方が無難です。
現在、何年間も営業をしているカフェや飲食店がある場合、どういった理由でその店舗が残っているのかを良く分析して、その仕組を理解できないのであれば、やはりこの分野は手を出すべきではありません。