30代後半の未経験者がデザイン会社に転職する際の勘違い

以前、デザイン会社に勤めていた頃の話なんですけど、ある時に積極的に求人を募集していた時期があり、その際には普段は採用しない年齢層の人でもある程度採用をしていた事がありまして、短期間で多くの新しい人材が会社に配属されることになりました。

多分、これはどのような企業でもあると思うんですが、事業拡大をする際には短期間で多くの人を採用していく必要が出てくることがあり、決められた期間でなるべく会社が欲しい人材とマッチした人を採用していきます。

この状態の時に、稀に書類選考と実態のかけ離れた人や、素行や性格に問題のある人等、社員から見ても、ちょっと問題のある人を会社が採用してしまうこともありますし、そうなってしまうと会社内で色々なトラブルが発生してしまいます。

本来は採用した会社がすべての責任を取るべきなんでしょうけど、実際には現場の社員が全てのトラブル対応をしないといけなくなることが殆どであり、相当な混乱をしてしまいますので、本当迷惑な話なんですけど、事件はいつも現場で起きるんですよね。

 

 

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30代後半で経験なしの転職者がデザイン会社に入社したらどうなる?

 

そんな訳で、その時に何が起こったかと言えば、何を勘違いしたのか、経験なしの30代後半の人がデザイン会社に採用されることになったんですけど、当然ながら経験がない人は即戦力としては使えませんし、中途でゼロから教えることも普通はありません。

その結果、その30代後半の人は、デザイン会社の中の検品をする部署に配属されることになり、そこで仕事をすることになるのですが、検品、いわゆる検版をする部署というのは、納品する前に誤字脱字、間違いがないかをチェックする部署のことです。

これを通さずに制作したデザイナーが直接納品してしまうと、必ず誤字脱字などが発生してきますから、どのようなデザイン会社であっても自社デザイン以外は必ずこの、納品物を検品する部署がありますので、これならデザイン経験無しでも対応可能です。

ただし、デザイン経験があったほうが検品をする場合でも良い精度が高い品質チェックをおこなますので、そちらの方が良いに越したことはないのですけど、今回の新しく採用された30代後半の人はどうやらその部署に配属されてしまったようでした。

年齢的にもそうなんですが、経験無しで生きない対応できる現場ではありませんからデザイン部署は無理であり、恐らく営業でも使えないと判断されたのでしょうけど、何でそんな人を採用したのか・・・、会社側の落ち度ですねこれ・・・。

 

 

30代未経験の転職者が検品をするとトラブルが続出。

 

この、デザイン会社の検品の仕事は簡単にできると思われがちですが、実際にはかなり難しい仕事であり、何しろ文字の文法間違い、誤字脱字、レイアウトの不備、写真や画像の間違いなどを全て指摘しないといけないため、かなりに知識が必要です。

ただ、ある程度の一般常識と日本語が理解できていれば、デザイン経験がなくても対応できる仕事なので、本人のやる気次第ではなんとかなるものなのですが、今回転職をしてきた30代後半の転職者はこの検品が全く出来なくて、問題が多発することになります。

その後、そうなったのはその部署の上司が悪いと言い始めたようで、部署内で大揉めになってしまい、遂に役員が事情を確認するために仲裁に入ることになったのですが、その時に30代後半の転職者が主張した言い訳が、上司の教え方が悪いとのことした。

 

 

直接デザインに関係のない部署でも仕事を意識しないといけません。

 

この人、全て会社がゼロから指導してくれるものだと思っていたらしくて、そのような考え方でデザイン会社に転職をしてくる事自体が間違っているんですけど、検品の部署であっても仕事の流れは教えてくれても、日本語の文法までは教えてくれません。

文字の使い方や漢字の使い方まで、一語一句会社が教えないから悪いといわれても、それだと仕事になりませんので、結局、それから直ぐに退職をすることになり、一段落つくことになったのですが、こういった話は結構聞かれるようです。

何でもかんでも会社が全て教えてくれる考え方では、デザインをする部署でなくても、デザインに関わる仕事であるなら、恐らくは現場でトラブルを起こすことになり、それから早い段階で退職することになる可能性が大変高いといえます。

クリエイティブな仕事に関わるのであれば、その専門部署でなくても、ある程度は自分で努力をするとか考えるクセを普段からつけておき、その会社が何をしているのかを確認してから、転職の応募をした方が良いですね。

会社も、ある程度の規模の会社になると、稀に適正を間違えているじゃないかと思える人を採用してしまうことがありますので、その際には現場が混乱してしまいます。