一般的に就職や転職をする場合、日本国内の話で言えば、そのプロセスにおいて必ず発生するのが企業側の面接であり、面接無しで企業に採用されて、その後に社員として働いたことのある人は、恐らくは殆どいないのではないでしょうか?
アルバイトであっても通常は必ず採用前には面接が発生します。
企業がなぜ面接をするのかと言えば、事前の書類選考だけではわからない部分、人間性やその人の態度、性格や話し方、実際に本人と接しないと分からない部分が多いため、書類選考である程度の選別をした後に、必ず面接を行います。
面接には担当部署の責任者、役員、経営者、等が面接を段階的に行うのが一般的であり、企業によっては社員のみが責任を持って面接をするなど、企業側の面接の対応方法によって、その企業の組織的な実態や考え方が分かってきたりするものです。
面接をしてくる相手が誰なのかを判断します。
小さな会社であれば、社長が人事のすべてを行っていることもあり、最初から社長が面接をしてくることもよくありますが、ある程度大きな会社になってくると、いきなり最初から社長が面接をしてくる事は先ずありません。
例外的に言えば、事前に相当な噂になっているような特別な人材の面接をする場合は最初から社長面談になるくらいであり、普通は最初の面接は配属部署の責任者や執行役員等が対応してきます。
基本的に面接の際にはこちら側の主張はぶれないように対応をしていくことになりますので、毎回話が違うとか、そのような状態になってはいけないのですけど、やはり同じ内容であっても相手に合わせて分かりやすく話す事ができると面接は断然有利になります。
主要な面接相手に合わせて対応の仕方を変えていきます。
最初の企業面接にて、対応する相手が自分が所属を希望する部署の責任者、現場の社員であった場合、確実に技術的な話を優先して質問してくることが予想できます。
この時点では、経営マネージメントに関わるような質問がされることは通常はありませんから、常に会社の社員の立場で質問に答え、逆にこちらから似たような質問を問いかければ問題ありません。
配属を希望する部署にいる気持ちで対応していけば、この企業の採用基準に沿った経験と実績、能力があるのであれば、通常はこの面接で落とされることはありませんので、平常心を持って望むと良い結果になります。
しかし、問題はこの後に控えている経営者が待ち構えている面接になります。
経営者が登場する最終面接で好印象を与える方法。
技術担当や部署の責任者の面接であれば、それに合わせた実務的な受け答えを普通にしていれば問題がなく、相手も本当に自分たちと一緒に働ける能力があるのかを判断しているわけですから、その点だけに集中しておけば良いのです。
しかし、役員面接になると話が変わり、もちろん経営者の中には技術実務をこなせるような社長もいるのですが、経営者にクラスチェンジしている時点で、技術よりも数字的な事、社内で発生している問題をどう解決できるか、組織的なマネージメント管理能力を優先して見るようになります。
ですから、経営者相手に技術的な話を自身に満ち溢れてしていても、経営者からすれば、この人は将来的な管理職候補にはならないので、年齢が若くて安く使えるのであれば採用かな?、年齢が高い給与の要求が高いと・・・落とすか・・、と判断されてしまうこともあります。
経営者が求めているの技術者ではなく将来の幹部候補。
相手が経営者になった面接の場合、技術的な話ではなくて、その技術を使ってどのようにして会社に貢献できるか、更には会社の売上を向上させることが出来るか、現在会社で発生している問題をどのように解決できるか、これらを積極的にアピールしていくと、大抵は他の面接対象者とは違う・・・と興味を持っていただけることとなります。
同じ質問をされても、相手によって回答を変える、相手の視点で回答をするのは、とても重要な判断になりますので、普段からそれが出来るように訓練をすること、転職先の企業が公開しているIR情報などをよく観ておくことが面接で好印象を与える秘訣と言えます。
当然ですが、話の内容を毎回変えてはいけませんので、同じ内容であっても、あくまで相手によって視点を変えた話ができるのか出来ないのかになります。